診療内容

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドロームとは?

運動器の障害により移動能力が低下、要介護になるあるいは要介護になる危険の高い状態のことを「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ)」運動器症候群ともいいます。ロコモは関節・骨・軟骨・椎間板・筋肉などといった運動器のいずれか、または複数に障害が起き、日常生活や通常歩行などに何らかの障害をきたしている状態です。
いつまでも自分の足で歩き続けるために、ロコモを予防し、健康寿命を延ばしていくことが必要です。

運動器とは?

人間の身体は「酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する呼吸器」「酸素や栄養や老廃物などを運ぶ血液を流す循環器」「食物を消化・吸収する消化器」といったように、機能ごとに分業をしています。
同様に人が自分の身体を自由に動かすには、骨・関節・筋肉・神経で構成された「運動器」の働きが必要です。骨・関節・筋肉はそれぞれ連携しており、どれかひとつが悪くても身体はうまく動きません。

ロコモチェック

  • 家の中でつまずいたり滑ったりする
  • 階段を上るのに手すりが必要
  • 15分くらい続けて歩くことができない
  • 横断歩道を青信号で渡りきれない
  • 片脚立ちで靴下がはけなくなった
  • 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難(1リットルの牛乳パック2個程度)
  • 家のやや重い仕事が困難(掃除機や、布団の上げ下ろしなど)

以上の項目はすべて、骨や関節、筋肉などの運動器が衰えているサインです。
1つでも当てはまればロコモの心配があります。
0を目指してロコトレ(ロコモーショントレーニング)を始めましょう。

ロコトレ(ロコモーショントレーニング)

ロコモにはいろいろなレベルがあり、十分に歩ける人と、よく歩けない人では、ロコトレのやり方も違ってきます。
自分に合った安全な方法で、まず「片脚立ち」と「スクワット」から始めてみましょう。

片脚立ち … 左右1分間ずつ、1日3回行いましょう。
ポイント1 姿勢をまっすぐにしましょう。
ポイント2 支えが必要な人は、十分注意して、机や手や指をついて行いましょう。
(指をついただけでもできる方は、机に指先をついて行います)
床につかない程度に片脚を上げ、転倒しないように必ずつかまるものがある場所で行いましょう。
スクワット … 深呼吸をするペースで5~6回繰り返します。1日3回が目安です。
  1. 肩幅より少し広めに足を広げて立ちます。つま先は30度くらい開きます。
  2. 膝がつま先より前に出ないように、また膝が足の人差し指の方向に向くように注意して、おしりを後ろに引くように身体をしずめます。
  3. スクワットができないときは、イスに腰かけ、机に手をついて立ち座りの動作を繰り返します。
ポイント1 動作の最中は息を止めないようにしましょう。
ポイント2 膝に負担がかかり過ぎないように、膝は90度以上曲げないようにしましょう。
ポイント3 太ももの前や後ろの筋肉にしっかり力が入っているか、意識しながら行いましょう。
ポイント4 支えが必要な人は、十分注意して、机に手をついて行います。

村上整形外科‐ロコモに対する生活指導について

村上整形外科では、患者様の身体機能に対する身体機能の検査・測定を行い、現状・将来におけるロコモの可能性を予測し、一人一人に合わせた生活・運動指導を行っております。上記のセルフチェック等でロコモが疑われる方は、お気軽に当院までご相談下さい。